青色申告によって得られる真のメリットは現状把握
青色申告という制度をご存じでしょうか?
青色申告とは、所定の帳簿を備え付けて適正な記帳を行うことを条件に、所得金額及び税額の計算において一定の特典が付与される制度です。
シャウプ勧告に基づき昭和25年に創設されたものであり、事業者の記帳慣行が定着するためのものでした。
青色申告制度の普及割合は、法人では90%を超えている一方で、個人においては50%台にとどまっているそうです。
①法人は会社法等の関係などからも一定の会計帳簿を備え付けることが求められていること
②青色申告制度の特典である青色申告特別控除や欠損金の繰越などは、法人に比べて一般的に所得金額が低い個人の方にとってはメリットが薄いこと
などが、個人に青色申告が普及していない原因だと思います。
しかし、適正な記帳を行うことによって得られる最大のメリットは、自分の事業の現状を把握し今後の打つ手を考えることができることであり、特別控除や繰越欠損はあくまでおまけだと思った方が良いのかもしれません。